loser

2000年12月6日
あるところに、とてもよわいウサギがいました。
なかまたちにはいじめられ、いつもひとりぼっちでした。いつもいつも、オオカミや、キツネにたべられやしないかと、おびえていました。ウサギはつよくなれば、なにもこわがることがなくなるだろう、とおもいました。ウサギはまいにちじぶんのまえばをみがき、するどくしました。どりょくのかいあって、ウサギのまえばは、どんなものでもきりさくことができるようになりました。オオカミも、キツネも、ウサギをみて、こそこそとにげだすくらい、ウサギはつよくなれたのです。とうとう、そうげんいったいは、そのウサギのものとなりました。ウサギはてきがいなくなったのでこころゆくまでごはんをたべ、どんどんおおきくなったゆきました。

ところが、そのようすをずっとみていたものがいました。ウサギのごはんとなる、しょくぶつたちでした。「ぼくたちもいつたべられるかわからないよ。あのウサギのようにつよくなろうよ。」すうねんがたち、そうげんのしょくぶつたちは、はっぱをとがらせて、ちいさなはもののようになりました。ウサギは、ごはんのせいちょうにおどろきました。でも、どんなものでもきりさけるウサギのまえばのまえには、しょくぶつたちもかたなしです。ウサギは、じぶんにたべられまいとしてせいちょうしたしょくぶつたちをわらいました。「どんなにがんばっても、しょせんはぼくのごはんなのさ。」と。
ウサギは、むいみにしょくぶつたちをきりさきながら、どうぶつたちのいないそうげんをはしりまわりました。ひがくれても、おつきさまがかおをだしても、ウサギはしょくぶつたちをたべつづけながら、そうげんをはしりつづけました。

しかし、あるひ、ウサギはうごかなくなっていました。ウサギのしろいからだは、ちいさなきりきずで、いっぱいでした。すこしずつ、しょくぶつたちが、ウサギのからだをきりさいていたのです。そうげんは、ウサギのちで、まっかにそまっていました。そらは、しにくをあさるろうと、おおくのとりたちがまっていて、ぶきみにくろくそまっていました。

そのごまもなくウサギのちをあびたためか、まるできんぞくがさびるように、そうげんのしょくぶつたちはかれはてていました。

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